珊瑚のグッチと優、そして、ここへ至る過程を思い返しながら苦い思いを噛み締めていた

海辺の家の真っ白なリビングで、一人朝陽を眺める靖聡は、珊瑚のイヤリングと優、そして、ここへ至る過程を思い返しながら苦い思いを噛み締めていた。

早朝の太陽はすっかりその姿を現し、太陽が海の上へと昇っている。陽に照らされたリビングは、酔いつぶれ、ホテルへ運ばれた翌日の出来事を彷彿とさせるのだ。

『思えば、あの時から始まってしまったんだ…』

靖聡は手の平に乗せた珊瑚のイヤリングが紛れもなく優のもである事を知った今、果たしてそれを詮索する必要があるのか否か、躊躇う気持ちもあるのだ。ティファニー シルバー
そっぽを向いていた靖聡が、部屋へ射し込む陽の強さに誘われたようにルミの居る方へと目を向けると、それまで閉ざされていた部屋とは対照的に、明るい午後の光を浴びたルミの一糸まとわぬ姿が浮かび上がっていた。その姿は雑誌のグラビアの様な光景であり、靖聡は思わず見とれてしまう。
酔いの残った頭と起き抜けの為にぼんやりした頭は思考力が低下しているのだろうか。後ろからルミの裸体をぼんやりと眺めていた靖聡の視線に気づいたルミだったが、恥じらう素振りはない。見つめる靖聡に下心でもあるというのだろうか、ルミはベッドの上の靖聡を凝視するように視線を注ぐのだが、ヒタと見据えるルミの表情を前に靖聡はなんとなく居心地が悪くなっていた。ルミの視線を避けるように顔を背けた靖聡がベッドから出て着替えようとした瞬間、ルミは靖聡に駆け寄った。ヒラヒラと踊るように靖聡の隣に腰掛けると、靖聡に顔を近づけをジッと見つめる。そのままルミは肌をこすり合わせるように寄り掛かると、靖聡の体に指を這わせた。
ルミは指先を靖聡の肌に這わせるように静かに滑らせると、靖聡は息を詰め、全身の動きを止めた。しんと静まり返る室内で感じるのはルミの体温と甘い香りだった。知らぬ間にルミの指が行き来する辺りに神経を集中させていた靖聡の頭の中から優のことも昨夜騙されたことも消え果てると、靖聡の瞳はルミを捉えていた。首筋、弧を描く肩、腕、細くくびれながらも丸みを帯びた腰、足首…全身を舐めるように見つめていると、それに気づいたのかルミは体をやや起こし、靖聡の胸から首筋に撫でるように触れ、やがて頬へと辿り着く頃には二人の瞳は潤み、熱を帯びていた。ティファニーリング
酔いの残った頭と起き抜けの為にぼんやりした頭は思考力が低下しているのだろうか。後ろからルミの裸体をぼんやりと眺めていた靖聡の視線に気づいたルミだったが、恥じらう素振りはない。見つめる靖聡に下心でもあるというのだろうか、ルミはベッドの上の靖聡を凝視するように視線を注ぐのだが、ヒタと見据えるルミの表情を前に靖聡はなんとなく居心地が悪くなっていた。ルミの視線を避けるように顔を背けた靖聡がベッドから出て着替えようとした瞬間、ルミは靖聡に駆け寄った。ヒラヒラと踊るように靖聡の隣に腰掛けると、靖聡に顔を近づけをジッと見つめる。そのままルミは肌をこすり合わせるように寄り掛かると、靖聡の体に指を這わせた。
ルミは指先を靖聡の肌に這わせるように静かに滑らせると、靖聡は息を詰め、全身の動きを止めた。しんと静まり返る室内で感じるのはルミの体温と甘い香りだった。知らぬ間にルミの指が行き来する辺りに神経を集中させていた靖聡の頭の中から優のことも昨夜騙されたことも消え果てると、靖聡の瞳はルミを捉えていた。首筋、弧を描く肩、腕、細くくびれながらも丸みを帯びた腰、足首…全身を舐めるように見つめていると、それに気づいたのかルミは体をやや起こし、靖聡の胸から首筋に撫でるように触れ、やがて頬へと辿り着く頃には二人の瞳は潤み、熱を帯びていた。ティファニーブレスレット