俺は左手のグッチ リングを青魔法のリングに

そんなにダイレクトで言わなくても
「はあっ!どうやら仕留められなかったみたいだぜ!」
デブが大声をあげる。
「そんなに楽しそうに言わないでくださいよ。ここを突破されるともう後がありません。なにしろ他のメンバーは殆ど戦闘しているのですから」
くいっと眼鏡をあげる2組の男子。
「ありゃ。あれは雷炎コンビか?」
風原が顔を少し曇らせる。ティファニー シルバー
「雷炎コンビ?」
「ああ。雷の魔法使いと炎の魔法使いのコンビだ。炎を使うデブが仕法弦他(しほうげんた)雷を使う眼鏡が生田正二(いくたしょうじ)だ。しかも実質、あの2人の実力はコンビでならクラスのTOP3ときたもんだ」
それはかなりの実力者だ。しかし、そのTOP3がこんな所に居ると言うことは敵大将はすぐ近くに居るのかもしれない。
「はっ!俺たちを知っているのなら解るよな?ここから先は通れない事もっ!」ティファニー シルバー
そう言い放つと同時にデブもとい仕法が炎を手のひらから放つ。
仕法が俺に向けて炎を放とうとした瞬間、その横から風原が風靴魔法(ウィンドシューズ)で仕法に強烈な飛び蹴り蹴りを打つ。
「くうっ!」
しかしその蹴りは仕法に体を捻ってかわされる。
デブのくせになんて反応なんだ......!
「クソがアアア!!」
仕法が風原に炎を放つ。ティファニー 1837
しかしそれを飛行状態の風原は軽くかわす。
「神城!今だ!」
「ああ!」
俺は生田の雷を防ぎながら、空いたほうの手――――青魔法の左腕で仕法に狙いを定める。
魔神のリングで『Q』のリングは左腕に宿る放出タイプ。そして『J』は右腕に宿る打撃タイプだ。
自分が引き受けていた相手にその片手間で相方を撃破された事がショックだったのか、生田が驚いたような声をあげる。
「お前もそろそろ退場だッ!」
ガンッ!と生田の頭を横から風原が思いきり蹴飛ばす。
「......!」
そのまま魔法が解け、生田は気絶してしまった。
判定玉も赤く染まっている。ティファニー ロック
「ふう。俺の魔法、飛行能力がメインだから攻撃方法が基本蹴飛ばす事しかできないんだよな」
ハハハ。と風原が笑う。
資料のフィールドマップによればこの岩石地帯を抜ければあとは一直線なんだけど......
にしてももう2回も敵の襲撃を受けている。
今まで出てきた敵は一対一だったからまだなんとかなったけど複数で出てきたら正直危ないだろう。
そんな事を考えていると不意に俺の真上からヒュウウウッという音が聞こえてきた。
「くそっ!またかよ!?」
俺は即座に両腕の魔法を展開し、真上からの攻撃に備えたが
「うわっ!?待て待て待て!俺は見方だっつーの!」
よく見てみると、俺の真上に居たのは敵ではなく、風原だったって
「と、飛んでる?」
風原は俺の頭上をフワフワと浮いていた。ブルガリ ネックレス