どうしたら真珠の品質を判断できる?

 商品としての真珠は、形、色、光沢、真珠層の厚さシルバー 指輪、しみ、きずの有無、大きさなどで、その品質が決まる。形は、真球のものが、もっともよいが、バロックとよばれる不整形のものも多い。それらは、それぞれの形に応じて、呼称が与えられており、ドロップ、ペアーなどがある。
 色は、色素に起因するものと、結晶構造と関連して、光学的な屈折、反射、分光、干渉などの作用に、よるものとがある。色の種類としては、ホワイト系、ピンク系、クリーム系、ゴールド系、グリーン系、ブラック系の6種類に、大別される。特殊な好みは、別として、一般に、市場評価はピンク系が最高で、次がホワイト系となっている。
 光沢は、「照り」や「つや」ともいわれ、色、巻きとともに、真珠の品質を、決める重要な要素である。真珠の光沢感は、表面の反射光のほかに、核面の反射光および、真珠層内の拡散光など、結晶構造などによる、光学的特性に、よるものである。したがって、真珠層の結晶構造の集合状態や、その形状によって決まる。
 巻きは、核の外側に、分泌された真珠層などによる、被層の状況を、意味しており、真珠の色、光沢と密接に関係する。真珠独特の美観と、耐久性はこの被層状況によって、決まる。真珠層が均等に巻き、その厚さが大きく、結晶構造が、規則正しく並んでいるのが、良品ということになる。真珠層の間に、稜柱層や殻皮層を、含んでいる場合もあり、それぞれに、特有の色彩を呈する。一般に、「はなだま」とよばれる優良真珠には、真珠層中に、稜柱層が介在する場合もある。 ティファニー1837
 しみは、稜柱層や、殻皮層からなっている。しみ抜きによって、加工処理の過程で、除かれるが、抜けないものもある。きずには、天然きず、加工きずなどがあるが、品質のうえでも、欠点となる。大きさは、品質に直接関係はないが、価格決定にあたっては、重要である。一般に価格は、サイズが大きくなると、高くなる。商取引上、3ミリメートル未満の細厘から、9ミリメートル以上の特大珠までの、間に厘珠、小珠、中珠、大珠の区別がある。微小形のものは、ケシ珠とよばれることがある。
 このほか、商品としての真珠を、決める要素に加工度がある。脱色、染色などの加工の巧拙が、耐久性や、真珠本来の特性に、微妙に影響する。 そこで、加工の過程で、もっと注意する必要があります。